【インターハイ南関東予選展望トラック種目編】男子400mの砂川が今季高校リスト1位。東京登録選手の優勝候補と激戦種目は?

 インターハイ南関東予選が6月12~15日に、茨城県の笠松運動公園陸上競技場で開催される(北関東予選も同時開催)。東京、山梨、千葉、神奈川の1都3県の予選を勝ち抜いた選手たちが、7月30日から滋賀県彦根市で行われるインターハイの出場権(一部種目を除き各種目6人)を争う。トラック種目では男子400mの砂川響介(明大八王子高3年)の47秒08(インターハイ東京都予選優勝時)が、今季高校最高記録となっている(6月5日時点の日本陸連データ)。男子110mHでは昨年のインターハイ2位の冨永笙ノ介(明星学園高3年)と、冨永をインターハイ東京都予選で破った淺内湧一朗(日大豊山高2年)が注目される。それ以外にも全国上位候補の東京選手は多い。全国大会への最終関門に挑む東京陸協登録選手たちを紹介する。

●短距離・ハードル:男子110mHは1~3位独占の可能性も

 インターハイ東京都予選。男子400mの砂川が47秒08の大会新で優勝し、“400mの東京”の伝統継承への期待を大きくした。

 前大会記録は井上大地(当時東京高2年)が16年にマークした47秒10。井上はその年のインターハイで2位に入り、46秒91の東京高校記録を樹立。国体少年Aでは400mと400mHの2冠を達成した。

 井上の東京高校記録を、昨年のインターハイ南関東予選で46秒60と更新したのが小澤耀平(法大1年、当時城西高3年)だった。小澤はインターハイで、東京高校記録を46秒38に更新して優勝した。今年の南関東予選では砂川に、昨年の同大会での小澤のタイムを超えることが期待される。

 男子100mと200mでは増田陽太(八王子高2年)が東京都予選で2冠を達成した。100 mの優勝記録は10秒68(-0.8)にとどまったが、昨年10秒48(+1.7)を出していることや、今季も東京選手権に10秒64(-1.9)で優勝していることを考えると、追い風に恵まれれば10秒3前後を出す力がありそう。

 200 mの優勝記録は21秒02(+0.2)で、6月5日時点の今季高校リストで9位。

 両種目とも片山瑛太(市船橋高3年)、小寺慎之助(市柏高2年)の千葉県2年生コンビが強力なライバルとなる。片山は千葉県予選で10秒30(+1.0)の今季高校最高タイと、20秒75(+0.8)の今季高校2位記録をマーク。小寺は10秒41(+1.0)と20秒98(+0.8)で、記録では増田を上回っている。

 100mでは神奈川県予選を10秒49(-0.5)で制した岩野喜一(三浦学苑高1年)がダークホース的な存在となる。南関東予選の男子短距離種目は目が離せない。

 東京都予選では110mHもレベルの高さを示した。淺内湧一朗(日大豊山高2年)が13秒97(+0.1)の今季高校3位記録で、昨年のインターハイで2位だった冨永笙ノ介(明星学園高3年)を破った。14秒19で3位だった櫛野カリック(明星学園高3年)も加えた3人で、南関東予選1~3位独占の可能性がある。

 その他の短距離・ハードル種目の東京勢では、東京都予選の男子400mHに優勝した藤原啓寬(駒場東邦高3年)の52秒18は今季高校7位、女子200mに優勝した後藤凛(八王子高3年)の24秒33(+0.3)は今季高校6位タイの好記録。この2種目では神奈川勢がライバルとなりそうだ。男子400mHでは高堂敬介(相洋高3年)が52秒29を、女子200 mでは篠原美羽(東海大相模高3年)が24秒28(+0.4)を神奈川県予選優勝時に出している。

●中・長距離:圓に2冠の可能性

 中・長距離種目の東京勢では圓太喜(城西高3年)が、1500mと3000mSCの2種目で今季南関東トップの記録を出している。1500mは4月25日に3分47秒84と今季高校5位記録で走った。ライバルは千葉県予選に3分48秒80で優勝した古屋颯太(市船橋高3年)で、古屋はそのレースで2位に2秒84差をつける強さを見せた。

 圓は3000mSCでも4月12日に、9分01秒73の今季高校3位記録をマーク。中・長距離種目の記録はレース展開に大きく影響されるし、ラストの強さが勝敗を左右する。優勝確実とはいえないが、圓には2冠の可能性がある。

 男子5000mでは木村悠未(拓大一高3年)が東京都予選で14分30秒26で優勝。それに対し千葉県予選では前述の古屋が14分14秒25で優勝し、上位3人が14分10秒台で走っている。今季のタイムでは差を付けられているが、木村は昨年11月に14分09秒97を出し、12月の全国高校駅伝1区(10km)で区間13位と好走した。かなりの激戦になりそうだ。

 男子5000mWでは堀千秋(都富士高3年)が20分41秒26と、大会新記録で東京都予選に優勝した。20分58秒86の前大会記録は昨年のインターハイ3位、井上隼太朗(当時東京高3年)が出したもの。今季高校7位記録でもあり、全国大会での活躍が期待できる。南関東予選では20分41秒07で今季歩いている海田悠貴(中大附属横浜高3年)との優勝争いになりそうだ。

執筆者】 : 寺田辰朗         寺田的陸上競技WEB