4日目(9月16日)村竹がスプリントハードル種目史上初のメダルに挑戦。中島は日本記録(=東京記録)更新が決勝進出の条件か?

男子110mHの村竹が20:40開始の準決勝を通過する可能性は大きく、22:20開始の決勝を「12秒台でメダル獲得」を目標に走る。

 8月のAthlete Night Games in FUKUIで12秒92を出した村竹だが、そのレースはほぼ独走状態で、レースの大半を自分のリズムで走ることができた。スプリントハードルは本来、体が接触することもあるほど周りからプレッシャーを受けやすい種目。世界陸上になると外国勢と競り合う展開になり、国内レースより記録は出にくい状況になる。

 12秒台を出せばメダル獲得は間違いない。それが“世界陸上でも12秒台”と、村竹が強調する理由である。

 準決勝と決勝の間隔が約1時間半と短いことも、世界陸上ならではの難しい状況となる。もちろん流すことはできないが、村竹陣営はウォーミングアップの本数を減らすなどの工夫をして、100%合わせなくても準決勝通過が確実な13秒0台を出すプランを考えている。

 21:35の男子400m準決勝に中島が出場していれば、91年東京世界陸上7位の高野進に続き、世界陸上2度目の決勝進出が悲願となる。

 高野は日本記録を46秒台半ばから44秒78(前日本記録)まで縮め、東京世界陸上で五輪を通じても日本人初のこの種目決勝進出を果たし、ファイナリストという言葉を広めた。

 中島が高野の偉業に続くには高野の日本記録を0.01更新した、チームの先輩でもある佐藤拳太郎(富士通)の日本記録(44秒77=東京記録)を更新する必要がある。

執筆者】 : 寺田辰朗          【執筆者のWEBサイト】 : 寺田的陸上競技WEB